重症心身障害
重度の身体障害と重度の知的障害などが重複している最も重い障害です。自分で日常生活を送ることは困難であり、自宅で介護を受けたり、専門施設などに入所したりして生活しています。口の動きや目の訴えで意思を伝えますが、常時介護している人でないと理解しにくい障害です。また、医学的管理がなければ、呼吸することや栄養を摂取することも困難な状態を「超重症心身障害」といいます。
○ 姿勢
ほとんど寝たままで自力では起き上がれない状態が多く、座るのがやっとです。
○ 移動
自力での移動や寝返りが困難で、座ったまま移動したり、車椅子などで移動を行います。
○ 排泄・入浴
全面的な介助が必要となります。また、オムツを使っていることが多いため、同性の介護が原則となります。
○ 食事
自力ではできないため、スプーンなどで介助します。誤嚥を起こしやすい。また、通常の食事が食べられない人は、細かく刻んだり飲み込みやすいようにトロミをつけたりします。外食時には、ハサミやミキサーの貸し出しがあると助かります。
○ 変形・拘縮
手、足が変形又は拘縮しており、側わんや胸郭の変形を伴う人が多くいます。
○ 筋緊張
極度に筋肉が緊張し、思うように手足を動かすことができません。
○ コミュニケーション
言語による理解が困難です。声や身振りで表現します。常時介護している人でなければ理解が困難です。声や身振りの表現力は弱いが、笑顔で応えます。
○ 健康
肺炎気管支炎を起こしやすく、70%以上の人がてんかん発作を起こすため、いつも健康が脅かされています。痰の吸引が必要な人が多くいます。
○ 趣味遊び
音楽、散歩、おもちゃ、ムーブメントが好きな場合が多くあります。
○ 超重症心身障害
超重症心身障害のある人は、水分と食べ物を鼻から胃へ注入する管をつけたり、呼吸がうまくできないため人工呼吸器をつけたりしています。このような障害のある人は常に医師の管理が必要なため、外出することが難しいのが現状です。